幼少期は母の姉家族との深い交流がありました。
伯母には長男(以下、S君)とその下に長女(以下、Aちゃん)がいました。
つまり、僕のいとこです。
伯母の家はそこそこ遠かったけれど、S君とAちゃんとはしょっちゅう遊んでいました。伯母は教育熱心で、いつも少し不機嫌で怖い印象でした。
S君は僕の一つ年上で、博識キャラでした。
実際博識だったのかどうかはわかりませんが、博識であれという伯母の強い願望を感じました。
僕が遊びに行くと、自ら望んだわけではないのですが、僕はひょうきんキャラとして、いじられてかわいがられていました。
小学生の頃、しゃべ録バックワードというおもちゃが流行っていて、それを使うと録音した言葉を逆再生することができました。
例えば「うんこ」であれば、「o・k・n・u」なので、おこんうみたいな感じでいうとうんこと聞こえてずっとケラケラ笑っていました。
伯母の運転する車に揺られながら、「馬鹿」を逆再生しようという話になり、僕はBa・Caというとんねるずの曲を思い出して、「a・c・a・b」だね!と言ったら、いやいや馬鹿はそもそもBAKAでしょう、いやだなぁそれこそ馬鹿だなぁみたいな流れになりました。
結論どちらも間違っていませんが、僕が間違っている認定されるのは既定路線なんだなと子供心ながらに思いました。
なんとなく、伯母の家に「違和感」を覚えることは少なくありませんでした。
やがて大学受験を迎え、S君は家族の期待を背負って東京工業大学を受験すると聞きました。
東工大と言えば能力的には東大のようなものとのことで、やっぱり頭が良かったんだなあと思いました。
現役生での結果は不合格とのことでしたが、浪人したとて十分価値のある大学です。
翌年、今度は僕が受験を迎えて早稲田大学に進学しましたが、S君はまた東工大に落ちてしまったそうです。
僕からしてみれば、S君は僕よりも高い目標を掲げているのだから、自信をもって頑張ってほしいと思いました。
しかし、S君はこれがショックだったようでした。
また、この頃、S君の父が病床に倒れ、S君は心身ともにボロボロになり、頭も禿げてしまいました。
その翌年も、また東工大に落ちたとのことでした。
もう浪人は止めて併願した私立に入学するとの話を聞いて、残念だけど仕方がないよなと思いました。
しかし、進学先は某大学(特定の大学Disになってしまうので伏せます)だと聞いて衝撃を受けました。
そこの偏差値は30代で、東工大とはとてつもない差があるからです。
S君は到底東工大を目指すレベルにはいなかったのでした。
ここで叔母の家に感じていた「違和感」の正体が、大学受験という審判の時を経て、異形な幻覚だったということが露呈したのです。
その後、伯母の家に行くとS君は伯母から出来損ない扱いをされてこっぴどくいじめられていて、見ていて痛々しく感じました。
また、祖母宅に集まったときに僕がゴロゴロしながらREITの本を読んでいると、「人間、勉強じゃないから」と突然言われて当惑しました。
僕は勝手に望まぬ対戦に巻き込まれ、むこうが負けたら初めからなかったかのように振る舞われ、むしろ僕が対戦を仕掛けているかのようなセリフを一方的に吐き捨てられたのです。
また、この頃から伯母が祖母を毛嫌いし始め、一切面倒を見ることを放棄しました。
祖母は自宅を売却し、僕の実家に住むようになり、この頃から伯母の家族と直接会うことはなくなり、母と伯母が電話やLINEなどでやりとりをしている程度の関係性になりました。
最近、祖母の葬式でS君に会いました。
20年近くも祖母の面倒を見なかった伯母と一緒に、S君とAちゃんも亡くなる直前に一度祖母に会いに来てくれて、葬儀にも参加してくれました。
S君は紆余曲折あって国税局で勤務しているそうで、勤務経験を利用して無試験で税理士登録をすることを目標としているとのことでした。
伯母は僕が公認会計士になったことについてもすごく気にしていたので、これも伯母の願望なのであれば、S君の人生ってなんなんだろうと切なくなります。
そんな伯母は今、母と相続で揉めているそうです。
祖母は貧乏だったので、ほとんど財産がありませんでした。
伯母が祖母に対してお金の無心をしていたことが発覚し、それを加味して法定相続分程度を渡したそうですが、それでも細かいお金を欲しがってくるそうです。
もっとヤバイ話がいくつかありますが、それはまた別の機会にしましょう。
伯母はなぜわざわざ身内と戦うのでしょう。
近いが故に特に気になってしまうのでしょうか。
母は姉妹関係にある人がこんな風になってしまったことを非常に残念に思っており、見ていてかわいそうになります。
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